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2005.02.14

識者の経済知識って

 昨日放送した『サンデープロジェクト』を見ました。
 ニッポン放送のTOB問題で渦中のヒト、ライブドアの堀江社長が出演していました。
 今まで新聞などの報道をあまり注視していなかったので、「ニッポン放送がフジ・サンケイ・グループの実質的な持ち株会社」であり、「ニッポン放送がフジテレビの22.5%の株式を保有していて、かなりの支配力を持っている」ということ。しかも「ニッポン放送がフジテレビ株をあと2.5%を買い足して25%にすれば、フジテレビを実質子会社化できる」というような状況にあることを初めて知りました。
 こういう状況を前提に、「ライブドアがニッポン放送の株式35%を買い占め、筆頭株主となり、フジテレビに対し業務提携の申入れをしている」、と。そこにライブドアは「テレビとITとの融合」という戦略を描いているということ。このような基本的な大まかな構造を理解することができました。
 その意味において、サンプロの放送は有益でした。
 また、キャスターの田原氏やレギュラー識者からの質問に対する堀江社長の回答は非常に明快で、きちんとした知識と戦略に裏打ちされているように思いました。
 しかし、非常に疑問に思ってしまったのは、田原氏やレギュラー識者の経済知識にこと。わたし自身が経済の知識は素人レベルなので、あまり言えた義理ではないのですが、それにしても専門家然として出演している彼らの水準がかなりお粗末なものであることが露呈してしまったように思います。
 まあ、多少ひいき目に見れば、堀江氏が先進的経営とM&Aの専門家なのに対し、識者の方たちはどちらかというとマクロ経済学に座標をおいているのであろうし、田原氏の専門はやはり政治なのだろうから、ある程度の知識の違いは仕方がないのかとも思います。しかし、テーマが先に決まっているのだから、もう少し下調べするなり出来なかったのかなーっという印象ですね。
 それから、堀江氏についても一言あるとすれば、もう少し丁寧に説明した方がいいのかな、と。
「こんなことも知らないのか」
 というような、相手を見下したようなぞんざいな態度は、決して視聴者にいい印象を与えませんから、それでは彼の説いている戦略に対し市場からの理解を得るということにも繋がらないだろうと思います。ひいて言えば、彼の会社の株主利益に背くものともなりかねません。
 そういう意味において、年始のサンプロに出演したときの木村剛氏の発言や態度は、非常に好感の持てるものだったと思います。
 稚拙な暴論を繰り広げる森永卓郎氏に対し、木村氏はおそらく怒りを通り越して呆れ返っていたと思うのですが、感情をおさえ、冷静かつ理論的に正論を展開しました。
 木村氏の発言は以前から非常に思慮の深い安定感のあるものだったと思いますが、この回は日本振興銀行の社長就任を受けて、経営責任というものを特に意識して振舞っていたように思います。
 まあ、いずれにしても経営者も識者も切磋琢磨して、知識や戦略、品位や精神といった総合的なレベルを上げていかなければ、日本という地盤自体が沈下していまうわけで、わたしたちも見る目を養っていかなければいけないと思いました。

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